戸建て住宅やマンションを購入する際、多くの方は20年から35年の住宅ローンを利用します。
住宅ローンには一般的な単身で組むローン以外にも、親子ローンや親子リレーローン、夫婦ローンなどさまざまな種類があります。
そこで今回、親子リレーローンとはどんなものなのか、利用するメリットとデメリットはなにかをご紹介します。
借り入れ額が足りない、ローン審査が心配な方はぜひ、この記事を参考にしてみてください。
夢のマイホームを諦めないためにもいろいろな方法を検討してみましょう。
親子リレーローンとはどんなサービス?
親子リレーローンとは、住宅ローンサービスの1つです。
親子でローンを組むのですが返済方法が異なります。
借り入れ後の返済をはじめは親がしていき、ローンを組んだ際に決めた期間がきたら子どもがローン返済していく仕組みを親子リレーローンと言います。
親子ローンと異なる点は、子どもと両親が同時に返済する必要がない点でしょう。
このサービスを利用するにはいくつかの条件があります。
●子どもと両親が同居または同居予定がある。
●バトンタッチする子どもはひとりである。
●借り入れ時、両親が満70歳未満であり、子どもが20歳以上である。
●完済時、子どもの年齢が80歳未満である。
●安定した収入が双方にある。
●子どもが団信に加入できる。
これら7つがクリアであれば申し込みが可能ですので仲介会社または銀行にて両親と子どもが申し込み用紙に記入、与信審査、本審査、融資実行の流れとなります。
親子リレーローンのメリットとデメリットとは?
親子リレーローンのメリットは5つあります。
●両親と子どもの年収を合算して審査ができる。
●ゆとりを持った返済期間でローンを組める。
●住宅ローン控除が2重に受けられる。
●両親が高齢でも住宅ローンが組める。
●借り入れ額が増額できる。
新築戸建て住宅を購入する際には、土地代+建物代+諸費用=総合計の予算が必要となります。
また、一般的に無理のない住宅ローンの借り入れ額は収入の6倍までとなっています。
そのため購入したい物件を購入できない方がいます。
また、50歳でマイホームを購入したいと考え住宅ローン申し込みをするも借り入れ期間が15年しかとおらず諦めた方もいます。
これらの状況に利用できるのが親子リレーローンです。
親子の年収を合算してローン審査がおこなわれるため多額の借り入れができ、借り入れ期間も35年まで可能となります。
一方デメリットとして2つ挙げられます。
●同居を解消して新たな物件を購入する際に別の住宅ローンを組めない。
●相続の対象となる。
借り入れの際に決めた期間内に両親が死去した場合は、その分の毎月の返済を子どもがしなければなりません。
ただし一括ではありません。
また、資産相続問題では両親に遺言書を作成がしてあるかないかで変わります。
基本住宅ローンをふたりで組んでいるため所有権も半分ずつになっています。
登記しない場合にはみなし贈与と判断され贈与税がかかるケースがあります。
そのため遺言書がない場合は資産相続問題に発展しますので注意しましょう。